「美月さんの妹だか知らないけど、あんたみたいな地味な女カオル達が相手にするわけないでしょ」


そんなの私が一番分かってる。

カオルは私のことはそういう目では見ないってことを。


「みんな仕方無く相手してあげてるだけで付け上がらないでくれる?」

「別にそういうつもりじゃ…」

「そういうつもりじゃなくても、そう見られるような行動取るなって言ってんの」


常に上からで、自分達の考え方が間違ってないと信じて疑わない彼女達はある意味清々しかった。


「そもそもあんたがカオルの家に一緒に住んでること自体、気に食わないんだよね」


そんなことは見てれば分かるし、顔にも態度にも分かりやすいほど出ている。


「みんな暗黙の了解で我慢してるの、あんたには分からないだろうけど」

「…我慢?」

「二階の部屋に出入りするカオル達は特別なの、聡さんに人目置かれている証拠だし、実際あのレベルの男を自分のものに出来るならみんなやってる。
でも、みんなセフレ止まりで終わるのは、彼らは一人の女に執着したら価値が下がるから」


…待って、この人達何を言ってるの?

あのレベルの男?価値が下がる?