思えば実莉は、昔から不思議な雰囲気をまとった子だった。
わたしのことはなんでも知っていて、口癖のように『壱華を守る』と言って無茶ばかりする。
よく理解できない言葉をつぶやいて、なんの話?と聞いても『こっちの話だから壱華には関係ないよ』ってはぐらかされるから、無理に聞き出したりはしないけど。
「本来ならって、何?」
「ん?私そんなこと言った?いや実は、壱華に信頼してもらうために半年は我慢するって志勇言ってたの。それなのに手出しやがったんだと思ったら許せなくて」
理由を聞いて納得したけど、実莉はわたしと違って嘘をつくのが上手だ。
確信はできないけど今の発言はおそらく嘘だ。
では、どうしてそんな嘘をつくのだろうか。
きっと実莉にとって都合の悪いことなんだ。
もしかして実莉、未来予知の超能力を持ってたりして。
確かにそんな秘密誰にも言えない。
……なんて、考えすぎか。
「やっぱりあいつ嫌い!」
実莉は多少腹を立ててるけどいつもの調子に戻って、ソファに突っ伏してそのまま眠ってしまった。
わたしは涼と顔を見合わせ、まだまだ子どもだねと癒された。
わたしのことはなんでも知っていて、口癖のように『壱華を守る』と言って無茶ばかりする。
よく理解できない言葉をつぶやいて、なんの話?と聞いても『こっちの話だから壱華には関係ないよ』ってはぐらかされるから、無理に聞き出したりはしないけど。
「本来ならって、何?」
「ん?私そんなこと言った?いや実は、壱華に信頼してもらうために半年は我慢するって志勇言ってたの。それなのに手出しやがったんだと思ったら許せなくて」
理由を聞いて納得したけど、実莉はわたしと違って嘘をつくのが上手だ。
確信はできないけど今の発言はおそらく嘘だ。
では、どうしてそんな嘘をつくのだろうか。
きっと実莉にとって都合の悪いことなんだ。
もしかして実莉、未来予知の超能力を持ってたりして。
確かにそんな秘密誰にも言えない。
……なんて、考えすぎか。
「やっぱりあいつ嫌い!」
実莉は多少腹を立ててるけどいつもの調子に戻って、ソファに突っ伏してそのまま眠ってしまった。
わたしは涼と顔を見合わせ、まだまだ子どもだねと癒された。