「なぁ、良、奈緒、亜美みんなで夏祭り行かないか?」
当然、相馬は僕らに言ってきた。
「どうした?突然」
「いや、四人で夏祭り行きたいなって思って。」
「どうダブルデート」
「僕は構わないけど二人はどう?」
「まぁ、奈緒が行くならわたしも行くかな」
亜美はちょっと嫌そうな顔で言った。
「わたしは行きたいけど、亜美大丈夫?」
「大丈夫だよ。」
多分嫌なのもあるが亜美も僕の病気を知っているから心的に行ったほうがいいと感じているだろう。
「えっと、ならみんな行くということでいいか」
全員『分かった』と一致した
「ダブルデートだから良と奈緒は必然に同じで」
僕らはさすがにそうなるよね
「なら、あまりの俺らは二人でってことでいいかな?」
「わたしは構わない」
案外すんなり亜美は承諾した
「あとの待ち合わせ場所はメールで送るけどいい?」
「分かった。」
「じゃまた夏祭りで」
そうして僕らは一旦家に帰った
『ビロリン』
メールの着信音がなった
「お、えっとわかったと」
そうこうしているうちに時間が過ぎ待ち合わせ場所に相馬と雑談をした
「相馬、ぶっちゃけ亜美のこと好きだろう?」
「ど、どうした!急に」
「いや、亜美が行くって言ったとき相馬嬉しいそうだったじゃん」
相馬は顔を手で覆った
「そうだったのか?」
「あぁ、見れば分かるくらいには。」
「もう、良は人の表情を見るのが得意だな」
「そういうのは慣れだがな」
そう僕は人の表情から感情をとるのが得意だ
「良、今ここで話すのは違うと思うのだが良これからも一緒にいられるのか?」
「だから、長くて三年は生きられるって!」
「良、笑うな!」
相馬は少し大声僕に言った
「ごめん。」
「それで、どうなんだ?」
「それは、あと最低一年半以内にドナーが見つけられたら生きられる」
「ドナーか、、」
相馬は僕のことを本気で心配してくれてる
だから違うところではドナーを探してくれているのだ
だがそれにはものすごい時間がかかる
「まぁ良諦めずドナー探しておくよ」
「相馬、、ありかとう。」
「僕も諦めないようにしておくよ」
「何かあれば手伝うから」
そうしてそんな話しとは真逆に楽しい雑談を話した。
「二人とも待ってた?」
そうこうしているうちに奈緒と亜美が来た。
「いや、今二人で来たところ。」
「亜美、浴衣かわいいよ。」
「ありかとう」
「どう、良?」
「奈緒、息をするのを忘れるくらいに似合っているよ。」
「よかった。悩んだから嬉しい。」
奈緒の浴衣はとてもよく似合っていてずっと見つめていたいぐらいに似合っていた。
「よし!祭を楽しもう!」
そうして僕らは祭の中に入った。
「ねぇ、みんなどこいく?」
「うーんなら、射的に行こう!」
僕らは、射的に行った
「俺、射的得意だからな!」
「僕も得意だよ」
二人同時で亜美と奈緒の方に向かって言った
「絶対勝つからな     絶対勝つからね」
そうして僕らは射的の弾を撃った
だが結果は...
「わたし達の勝ちね!」
そう、僕らは景品を2個ずつ取ったが奈緒達は4個景品を取った
「二人とも上手いね」
「負けたー上手すぎでしょう。」 
相馬は悔しそうだった
「さ、気を取り直して次、どこいく?」
そう言った直後、相馬は僕の耳元で呟いた
「二人一組で行かないか」
僕の考察だが亜美に告白したいといっている顔だ
まぁ、ここまで手伝ってもらっているし
僕も奈緒と一緒に行きたかったしいいか。
「いいよ」
「二人ともここから二人一組で行かないか?」
「全然いいよ」 
そうして僕らは二人一組でそれぞれのところに行った
「奈緒、どこ行きたい?」
「うーん、なら良の夏祭りといえばって何かな?」
奈緒はそんなことを聞いてきた。
「夏祭りといえばか、」
「なら僕は夏祭りの定番としてタコ焼きにするよ」
僕は毎年行っても夏祭りの定番はタコ焼きだと思う。
「なら、タコ焼きにしようかな。」
「いや、奈緒僕の言葉に左右されなくていいんだから好きなところ選びなよ。」
「良が夏祭りといえばで言ったんだよ」
「それに、良が言ったんだから大丈夫だよ。」
ここまで言わせたら止めるのができないじゃないか
「そっか、それなら買いに行こう!」
「ねぇ、良買いに行くのはいいけど手繋いでいくの?」
「手を繋いで行くに決まっているよ。」
僕はすかさず彼女の手をぎゅと掴んだ
そうして僕らは手を繋ぎながらタコ焼き屋に向かった。
「奈緒、けっこう並んでいるから違うところにする?」
そう。僕らが着いた時にはタコ焼き屋さんは行列だった。
「いや、行列に並ぼうよ!これも夏祭りのだいごみだしね。」
そうして十五分並んでようやくタコ焼きが買えた!
「良、どこで食べる?」
「ならあそこの木の下で食べようよ」
「いいね。そこにしよう」
僕らは木の下のベンチに座った
「よし、食べよう! せーの、いただきます!」
「おいしい!並んだ買いがあるね。」
「うん!めちゃくちゃおいしい!」
「良のタコ焼き一口食べさせて」
僕と奈緒のタコ焼きのトッピングは違うから
「奈緒、、一口だけじゃなくて一個食べていいよ」
僕は少し小さめな声で言った。 
なんでかは一口だと間接キスになるからだ
「じゃ、遠慮なくあーん」
「自分で食べれるでしょう」
奈緒は僕の方を向いて口を開けてきた
「良に食べさせて欲しいな」
「わかったよ、はいあーん」 
「うん!あつあつ。良こっちのタコ焼きもおいしい!」
「じゃ奈緒もお返しに。」
「はい、あーんして」
「奈緒、僕は自分で食べれるよ」
奈緒のタコ焼きをとろうとしたら奈緒は必死で僕に取らせないようにした
「一個だけだからな」
そう、言うと奈緒は嬉しいそうにした
「はい、あーん」
「あーん」
「あつあつ。でもうま!おいしい!」
「でしょう!」
「自分のやつもおいしいけど奈緒のタコ焼きもおいしい」
そうしてあつあつのまま僕らはすぐにタコ焼きをたいらげた
「良、タコ焼きおいしかったね」
「うん!めちゃくちゃおいしかった」
「あ、そろそろ花火が上がるよ」
「なら、行こうか花火が打ち上がる前に。」
「ねぇ、相馬達待たなくていいの?」
そうだ。みんなで見るつもりだった 
「うん?メールに何か書いてある」
そこには相馬のメールが送信してあった 
『こっちは二人で花火見るからそっちも一緒に見ろ良。』と 
「いや、大丈夫二人で見てだって」
「なら、良遅れないうちに行こうか。」
「あぁ」 
僕らは花火が見れるとこまで歩いて行った
「もうすぐ、花火が打ち上がるね」
「ねぇ、奈緒達これからも一緒にいられるかな?」
「僕は、一緒にいたい。だけど未来は変わっていく。だけど僕らも変わっていく。そうしながら僕らは共に生きていけるさ。」
なんだか僕は自分で言っていることが少し恥ずかしいなっとそう思った
だけどもう一つあるのは罪悪感もある。
共に生きて生きたいのに生きていけるのかが...
「そうだね。」
『バーンババーン』
花火が打ち上がった
「綺麗だね。」
「あぁとても綺麗だ。とても」
僕らは花火が終わるまで声一つ出さず花火を見ていた
「あー花火が終わった。」
「やっぱり花火はきれいだね」
「うん!奈緒、今日僕、いつもより、より楽しい夏祭りだったよ」
「奈緒も、楽しかった!」
「さぁ、相馬達のところにいくか」
そう、言って僕らは足並みを合わしながらゆっくりゆっくり戻って行った
「どうだった?相馬」
僕らは相馬達と交流した
「俺、亜美と付き合えました!」
「よかったな、相馬!」
僕らは共に喜びあった
「う、」
「大丈夫か、良」
「少し、はしゃぎすぎたかな」
「なぁ、みんな夏休みなんか用事ある?」
「いや特に用事はないが...」
「なら、みんなで海行かないか?」
「いいけどいつぐらいにする」
「奈緒はいつでもいいよ」
「わたしはできれば二週間後ぐらいがいいな」
「なら、みんな二週間後でいいか?」
全員一致で『OK』と
「待ち合わせ場所はメールで送るね。」
「じゃまた海で」
そう、言って僕らは解散した
二週間後...
「えっと、忘れ物はないかな」
僕は海に行く準備をしていた
「そろそろ待ち合わせ場所に行かなくては」
「良ー薬忘れとるよ」
「ごめん姉ちゃん靴履いているからとってくれない、」
「はいはい、仕方ないね」
僕の家は今母と父がいない
だから今お姉ちゃんが家事のことをしている
僕も手伝っているから今日は頑張ってもらわないと
「姉ちゃん、じゃ行ってくるね」
「行ってらしゃい」
そうお姉ちゃんが言った
僕は割と多めの余裕を持つ
「やっぱりまだ誰も来てないね」
僕は待ち合わせ時間の十五分前に来ることが多い。
5分して相馬がきた。
「良、相変わらず早いな。だけど早く来過ぎだ。」
「仕方ないじゃないか、つい癖で」
「まぁ、昔から変わらないな良は。」
そうしてまた5分したら奈緒と亜美がきた
「二人とも早いね。暑いでしょうよ」
「大丈夫だよ。ちゃんと暑さ対策しているから」
「それでもだよ。相馬も良も」
二人ともすごく心配をしていた
「わかったよ、次はもっと遅くくるから」
「そうしてよわたし達心配なんだからね」
「はいはい」
「よし、海にいくぞー!」
僕らは電車で海の方に向かった
「あぁ、気持ちいい」
「気持ちいいね」
暖かいそよ風が僕らを包んだ
「みんな今日はとことん楽しむぞー!」
僕らは着替え室まで走った
「おー海だ!気持ちいい」
「うん、気持ちいいね」
僕らはビーチバレーなど海を楽しんだ
「相馬、僕アイス食べてくる」
「良、待って奈緒も一緒に食べにいく」
「お、久しぶりに見るなそのアイス」
『そのアイス』とは二つに割って食べられるアイスだ
「片方どう?」
「じゃいただくよ」
僕らは二人で相馬達がいるところまで戻った
そうして僕らは海をとことん満喫した
「あー楽しかったな!」
「楽しかった!」
「楽しかったね!」
「じゃみんなで帰るか」
「そうだね」
その時僕が立ち上がったとき突然心臓が苦しくなった
「う、が、ううう」
「良、良大丈夫か」
「良、良、良大丈夫?どうしたの?」
何も言っていないから奈緒は心配をした
「やばい少し横になれ」
「あ、う、あ」
「薬、あるか?」
「もう、ない。」
薬は今日持ってきたが全部飲んでしまった
「大丈夫、帰ら、ない、と」
「仕方ない、念の為俺が良の分の薬持ってきてよかった」
「良、飲め」
「う、ん」
僕は薬の副作用で少し眠ってしまった
「大丈夫、落ち着いた少し起きるまで奈緒話さなければならないことがある。」
「亜美、宿とっておいて」
「わかった」
「良には仕方ないけど自分が言わないからいけないんだ」
「奈緒、ここからは落ち着いて聞いてくれ。」
「良は数年前心臓病にかかったんだ。余命は長くて三年短くて一年だ」
「え、どういう、こと」
「本当は良から言うつもりだったけど奈緒のことを心配して奈緒には言わないよう二人とも口止めされていたんだ」
「なんでよ、なんで奈緒には言わなかったの?」
「良が悲しませたくないからと」
「奈緒にも手助けができることはないの?」
「あるにはあるがドナーを探すことなんだ」
「後は宿に着いてから良の口から聞いてくれ」
「俺からはこういうことしか教えてくれなかったから」
僕は目を開けると白い天井が見えた
「ここは?」
「良!」
奈緒は心配そうに抱きしめた
「どうしたんだ?」
「良!なぜ奈緒には心臓病のこと教えてくれなかったの!」
奈緒は大声で強く僕に言った
多分、仕方なく相馬が言ったんだな
「奈緒にもいってくれたら手助けができたかもだよ!」
「本当にごめん」
「ごめんじゃないよ!」
「あんなに隠し事はしないって言ったのに!」
「ごめんなさい。言おうとは思ったけど奈緒を心配させたくなくて!」
「ごめんね。奈緒」
僕は心の底から反省した
「今回は相馬が助けてくれたけど次はないかもしれなかったんだよ!」
「でも生きててよかった。」
「あ、そういえばここは?」
「相馬が宿をとってくれたよ、」
「二人一部屋の部屋を」
「うん?なら相馬がいるはず」
「相馬は亜美と寝るよ」
とういうことだ?
「とういうことは、奈緒と僕が一緒に寝るっていうこと?!」
「え、いやだった?」
「いや、嫌ではないけど奈緒はいいの?」
「別に構わないよ」
男女で同じ部屋というのは...
「まぁ、今変えようとしても二人とも寝てしまっているよ」
「仕方ないよ、ね」
「さて、もう寝るか」
「もう寝るの?」
「あぁ、けっこう眠ってしまったからね」
僕は倒れてから五時間眠ってたらしい
「なら、寝るか」
『お休み』
そうして僕は寝ようとした
だけど、、、
「良、起きてる?」
「起きているけど」
「奈緒、抱きまくらないと眠れないから、、、」
「良、抱きまくらになって!」
えーーーーーーーーーー
心のなかで僕は叫んだ
「僕は別にいいけど」
そう言った瞬間奈緒は抱きしめてきた
「うわ、!」
「これで眠れるよ!あのついでにいい?」
「な、何?」
「奈緒が眠れるまで頭撫でてくれる?」
「仕方ないか」
僕は奈緒の頭をなでながら就寝しようとした
だけど朝まで寝れなかった
なぜかは奈緒から抱きしめられ頭をずっとなでているから
恥ずかしいすぎて朝まで僕は眠れなかった。
「ふぁーよく寝た」
「良?良?起きてる?」
「うん起きているよ、うん。」
「ごめん、良奈緒のせいで寝れなかったね」
「いや、大丈夫謝まらないで」
僕的にはとても嬉しいかったから
「着替えて相馬達と合流するか!」
僕らは互いにパジャマから私服に着替えた。
さすがに互いに背を向けて...
「さすがにここまで来たなら最後までみんなで海満喫しよ?」
相馬と亜美はそういった。
「今からまだ遊ぶの?」
僕らはびっくりした
「なら返れば?」
僕らは二人顔を見合わすと、
「うーん、なら最後まで楽しもう!」
そうして僕らは楽しんだ。
幸い相馬が僕の薬の予備をだいぶ僕より多く持ってきていた
「あー楽しかったね!」
「あぁ、楽しかった」
僕らは夕日が沈みかけるまでたくさん遊んだ
「じゃ皆帰るか」
「うん。帰ろうか!」
そうして僕らは海を後にして電車に乗った