「常盤！その態度はないだろ、絵里沙が話しかけてんのに」
そう言ったのは相羽くんで。
さっきの相羽くんの態度を思い出して、変にドキドキしている。
そんな相羽くんのことなど見向きもせず、常盤くんはどっかりと自分の席に座った。
「聞いてんのかよ！？」
相羽くんが常盤くんに詰め寄ると、絵里沙ちゃんが「やめて」と静かに言った。
彼女には笑顔がなく、唇を噛みしめている。
「でも！」
「相羽くんしつこい」
そう呟いて教室を出て行ってしまった。
いつも絵里沙ちゃんのそばにいた取り巻きの子たちも、その後を心配そうに追いかけて行った。
気まずい雰囲気が教室内を漂っている。
相羽くんは納得いかないような表情で常盤くんを睨み、自分の席に座った。
