巧くんが進学する大学は私とは別。

それから、大学生活と同時に一人暮らしを始めるらしい。

今までは自転車で行き来できる距離だったが、4月からはそう簡単に会えなくなる。


……といっても、隣県なんだけど。


「まぁ、変に気合い入れずに楽しめば?」

「ありがとう真帆……!」

「よし、食べ終わったら次はどこ行く?」

「あっ……私、真帆におすすめの化粧品教えてほしいんだけど」

「化粧品のことなら任せて!」



私達は休憩を終えると買い物を再開し、帰る頃には両手が荷物でいっぱいだった。