加速する思いは止められず、ずっと声が聴きたくて、授業の録音も始めた。仲のいい玲奈もずっとしてたし、お願いして2学期の分の授業の録音をLINEで送ってもらった。録音してから、私は暇さえあれば先生の声を聴くようになる。

登下校のときはもちろん、昼休みにお弁当食べながらもとにかく聴きまくる。


すると自然と世界史の知識が蓄積される。
よし。いいサイクルだ。今回の件を通して確実に勉強のやる気に火がついたし、悪いことばかりでは無いと思う。




帰り際に、萌音から今年のバレンタインは手作りか市販かを問われた。コロナもあるし、市販にしようかなとそれらしい回答をして、あと10日ほどでバレンタインがやってくることを考える。




どうしよう。先生に渡そうかな。でも、生徒からは、迷惑かな。そういえば去年、愛理が先生に渡していたから、大丈夫か。



渡すと決めたらスマホでバレンタインのチョコを調べる。


あと10日かぁ。なにを渡そう。


先生はモテるから、いろんな人からたくさんチョコをもらうだろう。愛理もきっとチョコ渡すだろうし、どうせなら差がつくようなものを渡したい。どんなものが差がつくだろうか。



そうだ、GODIVA渡そう。GODIVAならハズレないしね。



検索を進めて2000千円くらいのGODIVAのチョコレートを見つけた。これなら良さげかな、とチョコを決めると、数日後にデパートにあるGODIVAの店で先生のためにチョコレートを購入した。


先生、喜んでくれるかな。喜んでくれると、いいな。先生に渡す手紙を書きはじめる。だいすきですって書いたら引かれるかな。いいや、書いちゃえ!!