どうしよう。なにも押していないのにずっと1が押される。どうしよう。機械音痴な私の技術では直せない。先生を頼ろう。
隣で作業していた伊織に声をかけて先生の元を訪ねた。
「失礼します。山野先生、本当に申し訳ないんですが、パソコンを使わせていただいていたら不具合が起きてしまって、その、、直していただけませんか。」
「ええ…?何が起きたの?」
「数字を打ち込んでいたら指を離してもずっと勝手に打ち込まれてしまいました。1が大量に。それで、どこのキーを押してもびくとも動かないんです。」
「えー、じゃあもう1だらけのものとして完成させるしかないですね。」
「そんな、たすけてくださいよ。」
「しょうがないなあ。どれ、どこ?」
そう言いながら先生は半袖だったのにパーカーを着て、準備室からパソコン室にきてくれた。私が使っていたパソコンに来る時には、パーカーのフードを被っていた。
なぜ室内でフードを被るのかは疑問でしかないが、そんな先生はパソコンの調子を見ている。
「うわ。本当だ。すぅ〜げぇ1だらけ。どーする?やっぱこのままにする?」
「お願いします直してください」
「はいはい。」
返事をするとパソコンのキーを押し始める。
パソコンスキルが全くない私にはなにをしてしているのかさっぱりわからない。
「効かない。ここも効かない。んー、壊したな?」
「………すみません。」
「まったく。」
先生が一言発すると同時にものすごい勢いでキーを叩き始めると、ほんの数秒でパソコンが治る。
「すごい!!え!どうやったんですか?」
私が興奮して問いかけると、先生は不敵な笑みをこちらに向ける。そして手が差し出されたと思ったら
「3,000円です。ほら、情報の先生じゃないんでね。」
と冗談をかましてくる。
ついでに全角半角まで直してくれた。
よく見るとゴツゴツした男らしい綺麗な手をしているけれども少しかさついていて、多少のあかぎれを見つけた途端に生きている人間味を感じる。
そして、ああ、この手でいつも仕事をしているのかと今目の前にいる先生のことを思うと今までにない感情が沸き始める。
隣で作業していた伊織に声をかけて先生の元を訪ねた。
「失礼します。山野先生、本当に申し訳ないんですが、パソコンを使わせていただいていたら不具合が起きてしまって、その、、直していただけませんか。」
「ええ…?何が起きたの?」
「数字を打ち込んでいたら指を離してもずっと勝手に打ち込まれてしまいました。1が大量に。それで、どこのキーを押してもびくとも動かないんです。」
「えー、じゃあもう1だらけのものとして完成させるしかないですね。」
「そんな、たすけてくださいよ。」
「しょうがないなあ。どれ、どこ?」
そう言いながら先生は半袖だったのにパーカーを着て、準備室からパソコン室にきてくれた。私が使っていたパソコンに来る時には、パーカーのフードを被っていた。
なぜ室内でフードを被るのかは疑問でしかないが、そんな先生はパソコンの調子を見ている。
「うわ。本当だ。すぅ〜げぇ1だらけ。どーする?やっぱこのままにする?」
「お願いします直してください」
「はいはい。」
返事をするとパソコンのキーを押し始める。
パソコンスキルが全くない私にはなにをしてしているのかさっぱりわからない。
「効かない。ここも効かない。んー、壊したな?」
「………すみません。」
「まったく。」
先生が一言発すると同時にものすごい勢いでキーを叩き始めると、ほんの数秒でパソコンが治る。
「すごい!!え!どうやったんですか?」
私が興奮して問いかけると、先生は不敵な笑みをこちらに向ける。そして手が差し出されたと思ったら
「3,000円です。ほら、情報の先生じゃないんでね。」
と冗談をかましてくる。
ついでに全角半角まで直してくれた。
よく見るとゴツゴツした男らしい綺麗な手をしているけれども少しかさついていて、多少のあかぎれを見つけた途端に生きている人間味を感じる。
そして、ああ、この手でいつも仕事をしているのかと今目の前にいる先生のことを思うと今までにない感情が沸き始める。