インクが染みた部分を、指でなぞる。先生が書いてくれた、色紙を大事にビニールで保護する。

だいすきな人が、私のために書いてくれた、私の宝物。


宣言した通り、家に帰宅して早急に手を洗うと自室の勉強机のど真ん中に飾った。

少し形の悪い字が愛おしさを増幅させる。昼間に撮った写真を見返しては口元が緩むのを感じた。画面いっぱいに映った先生と私。小さな画面に映るために、距離がすごく近くて、なんだかこうみると、彼氏みたいだ。授業の時とは違う、優しい目をしている先生。