「俺は日宮家の当主からこの里で一番霊力の高い娘を嫁にもらって来いって言われて派遣されてきたんだ」
「……はぁ」
それでどうしてわたしが嫁になるんだろう?
「この里に来て今まで出会った中で美沙都が一番霊力高いからな。だから第一嫁候補だ」
「ええ!?」
嫁の意味は理解できたけれど、納得は出来ない。
「霊力が高いとかありえないです。わたし本当にサトリですし、サトリの中でも力が弱いくらいなんですから!」
「はぁ? んなわけねぇだろ。こうして腕掴んでるだけでも分かるくらいなのに」
そう言って日宮先輩はもう片方の手でわたしの頬に触れた。
「ほら、素肌に触れるともっとよくわかる」
「なっ、あの、離してくださいっ」
男の子にこんな風に触られたことがなくて、ちょっと怖くなった。
すると、今までブレザーのポケットの中で大人しくしていたコタちゃんがピョコッと顔を出す。
「キー!」
「うわっ、何だ!?」
わたしを助けようとしてくれているのか、日宮先輩の顔に勢いよく飛び掛かって行った。
驚いた日宮先輩は両手をわたしから離してコタちゃんを振り払おうとする。
「コタちゃん、ありがとう! おいで」
言うと、コタちゃんはピョンピョン跳ねるようにして戻ってくる。
「……はぁ」
それでどうしてわたしが嫁になるんだろう?
「この里に来て今まで出会った中で美沙都が一番霊力高いからな。だから第一嫁候補だ」
「ええ!?」
嫁の意味は理解できたけれど、納得は出来ない。
「霊力が高いとかありえないです。わたし本当にサトリですし、サトリの中でも力が弱いくらいなんですから!」
「はぁ? んなわけねぇだろ。こうして腕掴んでるだけでも分かるくらいなのに」
そう言って日宮先輩はもう片方の手でわたしの頬に触れた。
「ほら、素肌に触れるともっとよくわかる」
「なっ、あの、離してくださいっ」
男の子にこんな風に触られたことがなくて、ちょっと怖くなった。
すると、今までブレザーのポケットの中で大人しくしていたコタちゃんがピョコッと顔を出す。
「キー!」
「うわっ、何だ!?」
わたしを助けようとしてくれているのか、日宮先輩の顔に勢いよく飛び掛かって行った。
驚いた日宮先輩は両手をわたしから離してコタちゃんを振り払おうとする。
「コタちゃん、ありがとう! おいで」
言うと、コタちゃんはピョンピョン跳ねるようにして戻ってくる。