克也(かつや)に失恋して、しばらく経ったある日、担任から、学校の行事に出てくれないかと説得された。

この担任は、椿季が後に精神疾患を患い、教室に入りたくないと言った時、半ば無理やり教室に入れた人なのだが、当時は未来にそんな事があるとは知らず、担任に頼まれるがまま、学校行事に参加した。

当日、スクールバスで、東京に行ったのだが、出発時間ギリギリに乗り込んだにも関わらず、バスが発車しない。

不思議に思っていると、

「みんなっ!
遅くなってごめん!」

普通科の男子が慌ててバスに乗り込んできた‐。