高校2年生の時に付き合った彼氏・偲月(しづき)は、部落と呼ばれる地域に住んでいた。

それを知ると、椿季(つばき)の母親は、

『深い付き合いはしないように』

と、毎日、言っていて、それが苦痛になったある日、もうすぐくる誕生日を待たないで、椿季は別れた。

それを知ると、母親は、

『どうせなら誕生日プレゼントをもらえばよかったのに…』

と言い放ち、少し母親が嫌いになった。

偲月とは嫌いで別れたわけではないので、未だに偲月の事を引きづっている…。

親友・千裕(ちひろ)は、

『つーちゃんは、振られてもすぐに次の恋にいくよね』

と、感心されていたが、正直、偲月と別れてからは、次の恋にいくまで、半年もかかった。