「小学校の頃のさ、優介にそっくりだった」

「えぇー、俺あんな生意気だった?」

行く道のスカスカな電車の中で、僕らは小さな声で会話をする。

ぱっと次の停車駅を確認し、乗り換えの為の駅まであとどれぐらいか確認する。

「だからあんなに気合ってたんでしょ?」

「そんなことないよ、あいつ彼女3人いるらしいからな、モテモテじゃねーか」

「えっ、3人!?そこは優介と真逆だね」

彼女が声量を少し高めて笑ったため、僕は
瑠夏、声、声と注意をする。

「あっ、ごめん」と彼女は手で口を抑える。

「優介と話すの、久々だから嬉しい」

「あぁ…1週間ぶりだな」

「それもそうだけど、優介と、昔の話しが出来るのが、嬉しい」