8月31日。

今日は夏休み最終日だ。

昔から変わらず、いつも待ち合わせてたここの古びた駅。

自分にはスマホがあるのに、なぜか時計台で時刻を確認してしまう。

待ち合わせの時間まであと10分。

正直、彼女が来てくれるかどうか不安だった。

昨日送った向日葵畑の誘いの連絡は、既読はついても返信が無いままだ。

秒針のない時計台でも、一刻一刻進んでいるように思え、

分針が12の位置に近づくほど、僕は不安へと誘われる。

しかし、そんな僕の不安も一瞬でかき消してしまう、安心する声が聞こえてきた。