「すき、だよ」



エーデルワイスを握る手が、言うことを聞かないくらい震えた。


「ずっと、好きだったよ」

黒羽の顔を、見れなかった。

どんな表情をしているのか見るのが、怖かった。

手元の震えた花は、私を見つめている気がした。