外では雨が降っていて、私の部屋の窓をうち叩く音が聞こえる。

私のスマホから着信音が鳴り、私はぐいっと涙を拭って電話に出る。

電話の主は彩絵で、やけにテンションが高かった。

「ねぇ!遊びに行こ!!」

こっちの返事をする隙も与えず、彼女は話を進める。

外は雨だし、断ろうとも思ったがここ1週間、バイトも行かず

引きこもっていたことを思い出したので、久々に外へ出ることにした。


夏の雨ほど最悪なものは無い。

涼しくないのにもわっ、と湿度が襲いかかり、

1歩引いてしまいそうになる。

傘を広げ、私は彼女と待ち合わせの駅へ向かった。