僕は、母親から予備に持って行かされた絆創膏で手当をした。

その時花火が打ち上がり、空と一緒に彼女にも笑顔の花が咲いた。


僕はこの時、彼女に恋をした。

彼女の異変にいち早く気づいたのは、彼だったんだ。

だけど僕は、利用した。

彼の視線を利用して、僕は彼女に恋をしたんだ。

僕は彼女の夢に出てきていれさえすれば、それだけで良かった。

最後に1度だけ、君に会うことは許されるだろうか。

こんなドラマみたいな、小説みたいな話は、現実には起こらない。

たった14年間の人生の中で、僕は幾度となく、幸せだったと言えることだろう。

その事を、君に伝えたかった。