───僕は目覚めた。 ───── 夜?朝? 分かる筈がない ──真っ白なのだから …一面…上も横もわからない… 音はない、無音の世界。 僕は何もする事無く、ただその白さと静かさに戸惑っていた。 すると、どこからか足音が聞こえた。 ───コツ。コツ。コツ コツ。コツ─── 無音のこの世界に、その足音は大きく感じた。前方かこっちへ近づいてくるようだった…