「柚朱くん、待った…?」
「いいや。全然待ってないよ」
声をかけてみると目尻を下げてスマートに言う柚朱くん。
その後、ソワソワとこちらを見る。
「なんか付いてる…?」
服に目をやるけれど、特に異常もないはず。
「ううん。…ただ、可愛いなって」
「……え⁉︎」
「いつもの雰囲気と違うし、髪の毛も可愛いし…」
ポッと顔が赤くなる。
「いつもの花澄も可愛いけど、今のも可愛い」
俯きがちな姿勢で告げられる。
ど、どうしよう、どうすればいい…。
動揺でおかしくなりそう。
「…甘い、すっごく甘いし、ピュアオーラがすごいね」
「う、ええ、和葉ちゃん!?」
いつの間にか傍観に回っていた和葉ちゃんがニヤニヤ笑いながら告げる。
隣にいる彼氏さんにも、温かい目で見られる。
柚朱くんを見れば、顔を真っ赤にして俯いていた。