「でも…りっくんをそんなところで寝かせられないよ」

「俺だって、同じ気持ちだよ」


わたしとりっくんの意見は同じ。


「それじゃあ…。べつになにもしないからさ。しずくの部屋で…寝かせてもらってもいい?」

「そ…それは、もちろん!りっくんが構わないのなら…」


当然、りっくんがなにかしてくるなんて思っていない。

ただ、好きな人が隣で寝てるかと思ったら、わたしのほうが眠れるかが不安ということくらい。



「じゃあ、電気消すね」

「ああ。おやすみ、しずく」

「おやすみ」


明かりを消すと、一瞬にして部屋の中は真っ暗に。

いつもなら、月明かりがカーテン越しにぼんやり見えたりもするけれど、今日は分厚い雨雲に覆われて、本当に真っ暗闇だ。


暗いのがこわい。

そんな子どもみたいなことは言わないけど…。