普段は隠れて見えないけど、ふとしたときにチラリと見えるネックレスのペアリングもまた、わたしたちらしいと思ったのだ。



その日の夕方。

りっくんが、わたしを家まで送ってくれた。


「りっくん!わざわざしずくを送ってくれて、ありがとうね〜!」

「いえ」


お母さんが玄関でりっくんを出迎える。


りっくんとの楽しいデートは、あっという間だった。


本当はもっといっしょにいたかった。

でも、お母さんが心配するといけないからとりっくんが言ってくれて、こうして帰ってきた。


そのかわり、少しでも長くいっしょにいたいから、家まで送ると。


だけど、そのわたしの家にも着いてしまった。

ここで、バイバイしなければいけない…。



「それじゃあ、俺はこれで」

「うんっ。今日はありがとう、りっくん」