すると、それを見た女の子たちが…。


「よく似てるけど、やっぱり律希なわけないよっ」

「ほんとそれ!声かけなくてよかった〜!」


そんな声を漏らした。


…あれ?

モデルの律希だって…バレてない?


「だって、あのクールな律希が人前でイチャついたりしないしねぇ」

「そうそう。それに、もし律希に彼女がいるとしたなら、あんな地味なコじゃないだろうしっ」


…『地味』。


否定できないのが…つらい。


「行こ行こ〜!」


そう言って、女の子たちは行ってしまった。



「ほらな、バレなかっただろ?」

「そんなこと言ったって、ほとんどバレかけてたよ…!」


寿命が縮みそうなくらいドギマギしていたわたしとは違って、ニッと微笑んでみせるりっくん。


「それに…あんなことして、もしバレたりしてたら…」