いろんな努力をして上ってきたこの階段を自ら下りる訳にもいかない。


なんとしてでも女共を利用して優人の隣を守り続けなくちゃいけないんだから。


もう一度、深くため息をつくと丁度いいタイミングで優人が戻ってきた。


「ごめん。」


軽く手を合わせて謝る優人にいいよと優しく言った。


「いや、あのー……」


言いずらそうにしている優人に嫌な予感が過る。


「先輩に……呼ばれちゃって………」


気まずそうに話す優人。


「また?この前のデートもそれで潰れたよね?」