「…………チッ」


舌打ちをし、私にドンッとぶつかって去っていく誠達にホッとした。


三日前、新しい味方が出来た。


日々谷先生──────


本当なら私へのいじめに対して見てみぬフリをするはずが正反対。


私を助けてくれたのだ。



あの優しい笑みは本物。


私に投げ掛けてくれる暖かい言葉も本物。


そして、何より私を必要としてくれることが嬉しかった。



日々谷がキツく言ってくれたのか、今日、こうして誠達にあれこれ言われたり、暴力を振るわれることもない。



はぁ、一ヶ月だけじゃなくって私が卒業するまでいてくれたらいいのに。



不意にそんなことを思う。


日々谷と出会ってからまだ三日だけ、だけど…………