「こ、はくっ、!」
今までとは比にならない程の激しさで号泣し始めた伊織を見て、私はあたふたと動き回るばかり。
「んだよ、男なら泣くな。俺の命を助けたお前を認めねぇ程、俺の性根腐ってねーよ」
天邪鬼な警察官は、じっと伊織を見下ろしたまま片頬を引き上げた。
「ねえ、いい加減泣き止んだらどう?この僕が頼んだ金粉入りのパンケーキでも食べて落ち着いてよ」
それでも泣き続ける伊織の口に強制的にパンケーキを押し込んだのは、例のナルシスト男で。
「皆、どさくさに紛れて申し訳ないんだけど、僕も自分の家族の件について改めて謝罪した」
「止めて下さい湊さん、流石に聞き飽きました。全員無事だったんだから良いじゃないですか。過去の黒歴史は全て水に流しましょう」
「それ、単にお前が流したいだけだろ」
視界の隅でおずおずと挙手をして発言しかけた湊さんに対して、すかさず航海と銀ちゃんからブーイングが飛ぶ。
「ありがと、皆…」
口をもぐもぐさせながら彼らの掛け合いを見ていた伊織の顔が、ようやく明るくなった。
今までとは比にならない程の激しさで号泣し始めた伊織を見て、私はあたふたと動き回るばかり。
「んだよ、男なら泣くな。俺の命を助けたお前を認めねぇ程、俺の性根腐ってねーよ」
天邪鬼な警察官は、じっと伊織を見下ろしたまま片頬を引き上げた。
「ねえ、いい加減泣き止んだらどう?この僕が頼んだ金粉入りのパンケーキでも食べて落ち着いてよ」
それでも泣き続ける伊織の口に強制的にパンケーキを押し込んだのは、例のナルシスト男で。
「皆、どさくさに紛れて申し訳ないんだけど、僕も自分の家族の件について改めて謝罪した」
「止めて下さい湊さん、流石に聞き飽きました。全員無事だったんだから良いじゃないですか。過去の黒歴史は全て水に流しましょう」
「それ、単にお前が流したいだけだろ」
視界の隅でおずおずと挙手をして発言しかけた湊さんに対して、すかさず航海と銀ちゃんからブーイングが飛ぶ。
「ありがと、皆…」
口をもぐもぐさせながら彼らの掛け合いを見ていた伊織の顔が、ようやく明るくなった。