『紫苑ちゃん、一瞬檻から離れてくれる?』
不意に、伊織からの指示が聞こえてきた。
「あ、うん!」
そうか、彼は笑美ちゃんのドローンからこの景色を見れているのか。
とりあえず浮遊しているドローンに向かって頷いた私は、ティアラを掴んで数歩後退りした。
と。
『…よし、解除』
ポチッ、と、伊織がカーソルをクリックした音が聞こえて、それと共に檻に流れていた電流が青白い光を立ててバチンと光った。
「ぎゃあ!落雷落雷!」
太陽も沈んで薄暗い室内の中、大也が数メートル飛び上がって側に居た仁さんにしがみつく。
「な、何が起こったの…」
ぽかんと口を開けたままの私の視界が映したものは、
ガラガラガラ…、と盛大な音を立てながら、檻がまるでシャッターの様にゆっくりと天井に向けて上がっていく光景。
「へっ、……」
大也がしがみついてきた事に驚いた仁さんが、嬉しさを隠しきれない笑顔を称えたままこちらを振り向いて目を見開く。
私と仁さんの目がかち合って、その間にはもう黒い鉄格子は存在しない。
「っ……」
『良かった…。笑美ちゃん、成功したよ!』
『流石伊織様、素晴らしい操作でした!』
不意に、伊織からの指示が聞こえてきた。
「あ、うん!」
そうか、彼は笑美ちゃんのドローンからこの景色を見れているのか。
とりあえず浮遊しているドローンに向かって頷いた私は、ティアラを掴んで数歩後退りした。
と。
『…よし、解除』
ポチッ、と、伊織がカーソルをクリックした音が聞こえて、それと共に檻に流れていた電流が青白い光を立ててバチンと光った。
「ぎゃあ!落雷落雷!」
太陽も沈んで薄暗い室内の中、大也が数メートル飛び上がって側に居た仁さんにしがみつく。
「な、何が起こったの…」
ぽかんと口を開けたままの私の視界が映したものは、
ガラガラガラ…、と盛大な音を立てながら、檻がまるでシャッターの様にゆっくりと天井に向けて上がっていく光景。
「へっ、……」
大也がしがみついてきた事に驚いた仁さんが、嬉しさを隠しきれない笑顔を称えたままこちらを振り向いて目を見開く。
私と仁さんの目がかち合って、その間にはもう黒い鉄格子は存在しない。
「っ……」
『良かった…。笑美ちゃん、成功したよ!』
『流石伊織様、素晴らしい操作でした!』