その日の帰り道、私はいつも通りに学校を出て家路を歩いていた。 だけど帰る道中、何か後ろに違和感を感じていた。
 なんだろう、この違和感……。

「……っ」

 だけどその違和感に、私は気付いたーーー。

 誰かに後ろから付けられている、とーーー。

「っ……どうしよう……」

 誰かが後ろから後をつけてくる。足跡が後ろからだけど、なんとなくもう一つあるのを感じる。
 
 恐怖を感じて、一度立ち止まる。そして恐る恐る後ろを振り返る。
 だけどーーー。

「……え?」

 ウソ……。誰もいない? 確かに誰かに、後を付けられているような気がしたのに……。
 私の勘違いなのかな……。

 そう思っていたけど、やっぱり再び歩き出すと何か気配を感じる。
 ーーーやっぱり誰かに、後を付けられている。そう感じた瞬間に、足が震えてガクガクし始める。

 その時、時雨先生の顔がふと浮かんだ。 
 時雨先生に助けを呼びたい。 そう思った私は、歩きながら時雨先生のスマホに電話した。

「っ……お願い、出てっ」

 時雨先生……お願い、出て! お願い!
 
「清宮?どうした?」

 時雨先生はすぐに電話に出た。

「先生……お願いです。助けてください!」
 
 私はすぐに先生に助けを求めた。