「よーし!十分休憩だ! 十分後にまた練習再開するぞ!」

「はい!」

 一旦練習を終えて休憩に入る。私は自販機でスポーツドリンクを買いに体育館の外へ出た。

「おー清宮」

「し、時雨先生!」

 汗をかいた時雨先生のジャージ姿もカッコイイ。思わず見惚れてしまいそうになる。

「清宮、だいぶスパイク上手くなってきたな」

「えっ、本当ですか!?」

 時雨先生に褒めてもらえるなんて、光栄すぎる! と言いたい所だけど、それで喜んでたら油断しそうだから気を付けよう。

「ああ、前よりも足が前に出るようになってきたし、動きも良くなってきたよ」

「ありがとうございます」

 時雨先生、声もほんとに素敵……! なんかもう、声を聞いてるだけでクラクラしそうだ。

「その調子で、大会も頑張れよ」

「は、はい!」

 時雨先生は、私の肩をトンと叩いてくれる。

「時雨先生……」

 日に日に時雨先生への気持ちが溢れだしていく。大好きな時雨先生、私のヒーロー。
 私は時雨先生とどうにかなりたい訳じゃない。 だけどやっぱり、時雨先生への気持ちは抑えられない。

「さ、もうすぐ練習再開するぞ」

 急いで自販機でスポーツドリンクを買い、それを三分の一くらいまで飲む。