そう叫んでみたけど、相手にはびくともしなそうだった。

「なあ苺実ちゃん。大人しく俺の言うことを聞いてくれれば、何もしないんだよ？」

「はぁ……？」

　この人、何言ってんの！？　意味が分からない！

「苺実ちゃん、俺と話をしよう。な？」

　そして抵抗する間もないまま、右腕を掴まれてしまう。

「いやっ！　は、離してください！！」

　時雨先生！助けて！　お願い、早く来て！！

「シーッ！……苺実ちゃん、ここで叫んでも、だーれも来ないよ？」

　その人は怪しく微笑み、私の制服のリボンに手を掛けてプチッと外していく。

「や、やめて……お願い！」

「言ったでしょ？だーれも来ないって」

「やっ……やだっ……！」

　抵抗しようにも、あまりの恐怖から抵抗すら出来ない。

「苺実ちゃん、本当に可愛いよね？　俺苺実ちゃんのこと、タイプなんだよね〜」

「っ……」

　その人は私の頬を厭らしく撫でてくる。

「そんなに怖がらないでよ、苺実ちゃん」

「お、お願いだから……やめてくださいっ」

　時雨先生、まだ……。早く来て！

「苺実ちゃんのその表情、たまらなく興奮するね。もっと見せて、苺実ちゃん」

「や、やめて……！」