「......えーっと、私はどれだけ眠ってたの?」


 なんとも場違いな質問

 それに(げん)が、大きなため息を吐きながら答えた


「二年ぐらい」

「......。そんなに、世話してくれてたんだ。あの二人」

「そこ!? いや、あってるかもしれないけどね」

「あーー、長い間眠ってたなーーー(棒読み)」

「......」

「記憶。一番簡単に思い出しやすい方法は?」

「あーー、そんなのないけど。しいて言うなら、僕」

「は?」

「僕の名前の由来、思い出してみなよ」

「......」

「まぁ、とりあえず今は信幸様のところに行かないとね」