その後、教えてもらった道の方向に歩いてゆく

 すると、雪が降り始めてしまった


「「あぁぁあぁぁぁあ」」


 息ぴったりな二人


「どうして予知しなかったの!」

「そんなことで、予知を使うと怒られるわ!」


 歩きながら、忍び道具の一つの針と、さっきついでに商人からもらった布と糸で、ポケットを作った


(げん)、入って」


 ポケットに(げん)を入れて、先祖返りと言われた自慢の霊力で、雪山を滑り落ちてゆく

 スノーボードをやっていると思えばいい

「ひぎゃぁぁぁぁああぁ!!!」

「......」


 (げん)が、叫び声をあげる

 時速七十キロ―――車の速さと同じくらい―――で、しかも木々をきれいに避けたりしながら、スキーをしているようなものだ

 (げん)に同情する

 無言でいる璃都(りと)は、慣れたものかのように、舌を嚙み切らないようにしている