「それじゃあ今日の約束は延期してもら……」
「いえ、道辻様が直々にお迎えに。もう玄関にてお待ちですので、私がお呼びに参りました」
「へ? もう? 分かった、いま行く」
ジャケットやバッグを手に取り、スマホを片手に慌てて部屋を出た。
「やぁ、おはよう」
「おはようございます」
ホールに到着したわたしを、頭の先からつま先まで舐めるように眺め始めた翔斗さんは。何かを確認するようにウンウンと頷き、両手を合わせパンッと音を鳴らした。
「先日の会食の席では気づかなかったけど、真尋さんイイ身体してるねぇ」
「へ? あ、そうですか? どうも」
「真尋さんをモデルに服を作りたいなぁ」
なにを言ってるのかな、この人は。わたしのサイズに合わせて服を作ったら、わたししか着られなくて売り物にならないじゃん。そもそも「イイ身体」って言い方! なんかヤダ。
「ごめん、変な意味で言ったんじゃないんだ。デザイナーとしての血が騒いだって意味だから気にしないで?」
フェルダのデザイナーとして働いている翔斗さんは、普段からスタイルのいい女性を目にすると創作意欲が湧いてくるらしい。
「いえ、道辻様が直々にお迎えに。もう玄関にてお待ちですので、私がお呼びに参りました」
「へ? もう? 分かった、いま行く」
ジャケットやバッグを手に取り、スマホを片手に慌てて部屋を出た。
「やぁ、おはよう」
「おはようございます」
ホールに到着したわたしを、頭の先からつま先まで舐めるように眺め始めた翔斗さんは。何かを確認するようにウンウンと頷き、両手を合わせパンッと音を鳴らした。
「先日の会食の席では気づかなかったけど、真尋さんイイ身体してるねぇ」
「へ? あ、そうですか? どうも」
「真尋さんをモデルに服を作りたいなぁ」
なにを言ってるのかな、この人は。わたしのサイズに合わせて服を作ったら、わたししか着られなくて売り物にならないじゃん。そもそも「イイ身体」って言い方! なんかヤダ。
「ごめん、変な意味で言ったんじゃないんだ。デザイナーとしての血が騒いだって意味だから気にしないで?」
フェルダのデザイナーとして働いている翔斗さんは、普段からスタイルのいい女性を目にすると創作意欲が湧いてくるらしい。