『何であんたがここに、!』
教室のドアを開けたのは、転校生の橘 想多だった。
「あー…ごめん、聞くつもりはなかったんだ。ノート忘れたから取りに来た」
「ていうか…」
『ち、違うの!今のは…』
「やっぱお前もそう思うよな!」
『…へ、?』
「いや〜俺、ぐいぐい来られんの嫌いなんだよ笑」
「だからお前がさっき言ってた事めっちゃ共感してさ笑」
『え、引かないの?』
「…なんで?」
転校生は分からないとでも言いたそうな顔をしていた。
『いや、だって…。
悪口言ってるからさ…』
「悪口の一つや二つぐらい誰でも言うだろ。人間なんだし」
「まぁ、良くないけどな笑」
『…』
この転校生はなんか不思議。
「あ、そうだ。名前教えてよ。」
『…え、?』
「いや、お前の名前知らないからさ」
『あぁ』
『鈴村葵だよ。』
「葵ね、改めてよろしく」
『うん、よろしく』
これからは前よりも楽しくなりそう、
何故かそう思えた。