「もしや、私に?」
エリス国王が玉座から興奮気味に立ち上がる。
「ふざけるな」
ガルが低く唸る。
エリス国王はぐっと言葉を止め、また元通り玉座に腰掛ける。
「では、王子であるフリードですわね。あなた様のような美しい神竜が加護を与えるに相応しいわ」
オハンナは興奮気味に、ガルを見て怖がる息子──フリードの両肩を抱いてガルの前に押し出そうとする。すると、ガルはオハンナを一瞥して首を振った。
「我々が加護を与えるのはエリス国の王族のみだ。その者は、該当しない」
(え?)
シャルロットはガルの横顔を見上げる。フリードはシャルロットの腹違いの弟であり、エリス国の国王と王妃の子供だ。それなのに該当しない?
一方のオハンナは一瞬呆気にとられたような顔をしたが、すぐに怒りで顔を赤くした。
「なんですって! この子はエリス国の王子です!」
「いや、違うな」
ガルはフリードのほうに鼻を寄せて、首を横に振る。
エリス国王が玉座から興奮気味に立ち上がる。
「ふざけるな」
ガルが低く唸る。
エリス国王はぐっと言葉を止め、また元通り玉座に腰掛ける。
「では、王子であるフリードですわね。あなた様のような美しい神竜が加護を与えるに相応しいわ」
オハンナは興奮気味に、ガルを見て怖がる息子──フリードの両肩を抱いてガルの前に押し出そうとする。すると、ガルはオハンナを一瞥して首を振った。
「我々が加護を与えるのはエリス国の王族のみだ。その者は、該当しない」
(え?)
シャルロットはガルの横顔を見上げる。フリードはシャルロットの腹違いの弟であり、エリス国の国王と王妃の子供だ。それなのに該当しない?
一方のオハンナは一瞬呆気にとられたような顔をしたが、すぐに怒りで顔を赤くした。
「なんですって! この子はエリス国の王子です!」
「いや、違うな」
ガルはフリードのほうに鼻を寄せて、首を横に振る。