しかし、すぐに考えても詮ないことだと気を取り直したようにシャルロットを見つめた。

「今回は、絶対にそんなことにはさせない。必ず、守ってやる」
「はい」

 こくりと頷くと、優しく抱き寄せられて唇が重ねられる。蕩けるようなキスをされると、シャルロットは容易く夢見心地になる。

「シャルロット、愛している」

 繰り返し囁かれる言葉は、鼓膜を心地よく揺らす。
 エディロンの妻になることは、嬉しい反面とても怖い。また結婚式の日に殺されてしまうのではないかと不安でたまらなくなる。

 それでも、こうして抱きしめてくれる心地よい温もりを、もう一度だけ信じてみたいと思った。