「もしかしてと最初に思ったのはそこにいるガルを見たときだ。そして、訓練場でこの髪飾りを付けているあなたを見たときに、間違いないと確信した」
「そうだったのですか。だからあのとき、驚いたような顔をされたのですね?」
シャルロットは全く知らなかった事実に驚く。
それと同時に思い出したのは、一度目の人生で出会ったときのエディロンの様子だ。
「そう言えば、一度目の人生で陛下と社交パーティーでお会いしたときも、陛下は髪飾りを見て驚いていました」
もしかしたら、あの時点でエディロンはシャルロットが以前会った女の子だと気付いていた?
エディロンもシャルロットと同じことを考えたようだ。
「なら、以前会ったのがあなただと気付いていたはずだ。結婚申し込みはあなたを名指しで来たのだろう? 恐らく、その時点で妃に迎えると決めているはずだ」
「なぜそんなことがわかるのですか?」
「わかる。別次元とはいえ、俺なんだ。間違いなくあなたに好感を抱いている」
自信満々に言い切られ、なんだか気恥ずかしくなる。
「それだけに、なぜ自分があなたを斬ったのかがわからない」
エディロンは眉間に皺を寄せ呟く。