シャルロットはその男性を見て「あっ!」と声を上げる。その手に、シャルロットが今まさに探していた本があったのだ。
「こちらの本にご興味が?」
男性はシャルロットの視線に気付いたのか、持っていた本を片手で持ち上げる。
「ええ、その前の巻を先日読んだのです。面白いお話ですわ」
「そうですか。では、こちらは王女殿下にお譲りしましょう」
「いえ、そんな。悪いです」
シャルロットは慌ててそれを固辞すると、その男性の顔を改めて見る。
(あら? この方)
なんとなく見覚えがある気がするけれど、誰なのか思い出せない。
(気のせいかしら?)
もしかすると、誰か似た背格好の人と勘違いしているのかもしれない。
シャルロットの困惑を悟ってか、目の前の男性が軽く頭を下げる。
「こちらの本にご興味が?」
男性はシャルロットの視線に気付いたのか、持っていた本を片手で持ち上げる。
「ええ、その前の巻を先日読んだのです。面白いお話ですわ」
「そうですか。では、こちらは王女殿下にお譲りしましょう」
「いえ、そんな。悪いです」
シャルロットは慌ててそれを固辞すると、その男性の顔を改めて見る。
(あら? この方)
なんとなく見覚えがある気がするけれど、誰なのか思い出せない。
(気のせいかしら?)
もしかすると、誰か似た背格好の人と勘違いしているのかもしれない。
シャルロットの困惑を悟ってか、目の前の男性が軽く頭を下げる。