男性はなぜシャルロットがそんなことを言うのかわからないと言いたげに、首を傾げる。

 不意にザッと強い風が吹いた。
 男性には寒くないと言ったシャルロットだったが、生理現象は抑えられずぶるりと体を震えさせる。

『震えている。戻ったらどうだ?』
『…………』

 シャルロットは口を噤んで視線を彷徨わせる。答えられずにいると、次の瞬間、シャルロットの肩にふわりと何かがかけられた。

『戻りたくないなら、着ていろ』
『え?』

 シャルロットは自分の肩を見る。そこには男性用の上着が掛けられていた。