ダナース国の王宮の奥深く。離宮の一室に大きな声が響く。
「シャルロット様、見てください。今日もこんなにたくさんの招待状が」
シャルロットは声の主、ケイシーのほうを見る。
ドアから部屋に入ってきたケイシーの手には、たくさんの封筒があった。どれも上質な紙でできており、一目で良家から送られてきたものだと予想が付く。
「すごい数ね」
「はい。皆様、シャルロット様と親しくなりたいのですわ」
ケイシーはにこにこしながらそれらの封筒をシャルロットの前に置く。
ダナース国に来て以来ずっと王宮の奥にある離宮でひっそりと自由気ままに過ごしていたシャルロットだけれども、建国二十周年の祝賀会以降状況が一変した。社交のお誘いがひっきりなしに届くようになったのだ。
祝賀会はシャルロットのお披露目会の意味合いもあったので、多くの国内貴族に挨拶をした。今届いている招待状は全て、そこで挨拶した貴族のご婦人からだった。
「シャルロット様、見てください。今日もこんなにたくさんの招待状が」
シャルロットは声の主、ケイシーのほうを見る。
ドアから部屋に入ってきたケイシーの手には、たくさんの封筒があった。どれも上質な紙でできており、一目で良家から送られてきたものだと予想が付く。
「すごい数ね」
「はい。皆様、シャルロット様と親しくなりたいのですわ」
ケイシーはにこにこしながらそれらの封筒をシャルロットの前に置く。
ダナース国に来て以来ずっと王宮の奥にある離宮でひっそりと自由気ままに過ごしていたシャルロットだけれども、建国二十周年の祝賀会以降状況が一変した。社交のお誘いがひっきりなしに届くようになったのだ。
祝賀会はシャルロットのお披露目会の意味合いもあったので、多くの国内貴族に挨拶をした。今届いている招待状は全て、そこで挨拶した貴族のご婦人からだった。