その瞬間、シャルロットの頬がバラ色に染まる。シャルロットは少し頬を膨らませてそっぽを向いた。
「出かけません」
「では、なぜそんな格好をしている? 寒いのか?」
「陛下のせいです! こんな時間に訪ねてくるから! わたくしは絶対に違うと伝えたのに!」
顔を真っ赤にするシャルロットの様子を見て、ようやく気づいた。
エディロンが『今夜訪問する』とだけ伝えていたので、侍女が閨だと勘違いして色々と気合いを入れてしまったのだろう。おおかた、このガウンの下は扇情的な衣装なのだろうと予想が付いた。
「それは悪いことをした。このまま一晩ここで過ごしたほうがいいかな?」
「け、結構です。お戻りくださいませ」
狼狽えた様子のシャルロットは益々顔を赤くして、エディロンの背中を押す。その様子を見て、なんだかおかしくなったエディロンはくくっと肩を揺らす。