~姫side~
9時になり、私たちは体育館の前で待機していた。
すると、司会の副校長先生が「卒業生、入場」と言ったのが聞こえた。
私たちは順番に体育館の中へと入場した。

式は進み、副校長先生が「卒業証書、授与」と言った。
授与は進み、陽太の順番になった。
担任「熊野 陽太」
陽太「はい」
陽太は返事をし、舞台に上がった。
そして、校長先生から卒業証書を受け取った。
その瞬間、私たち、卒業生の後ろで、親たちのカメラのシャッター音が微かになった。
しかも、何回も。
姫(おい、他の生徒を撮るの禁止じゃないのかよw)
私はそう思ったが、言えるはずがなく、そのまま黙って前を向いていた。
順番は進み、黒になった。
担任「白銀 黒」
黒「はい」
いつもふざけ合っているときとは全然違う、黒の真面目な返事が聞こえた。
私は何とか笑いを堪える。
そして、ついに私の順番になった。
私は緊張していた。
担任「星葉 姫」
姫「はい」
そのまま、私は舞台に上がり、校長先生から卒業証書を受け取った。
そして、舞台を降り、自分の席へと戻った。
私たちのクラスの一番最後は、蒼生だった。
担任「八雲 蒼生」
蒼生「はい」
蒼生も、校長先生から卒業証書を受け取った。
担任「3年1組 以上34名。」
こうして、私たちのクラスの卒業証書授与が終わった。