行きながら私はチカに大君ってどんな人か聞いた。

「優しくて頼りがいがある人かな」

話してると教室に着いた。
チカが教室を除きながら大君を探した。

「あっれ〜おかしいな。教室あってるんだけど…。」

何回見渡しても大君はいなかった。

「トイレとか行ってるんじゃない?」

そうかもね。チカがそう言ったときに声がした。

「もっし〜そこの変な人何してんのかなぁ?」

笑いながらチカの前に現れた。

「あっ!大、見付けた。てか、変な人とは何よ!!せっかく紹介したい子連れてきたのに」

チカはブスくれた顔で言った。その顔を見て私は笑いそうになった。

「えっ!?マジ?どの娘?」

「そこにいるじゃん!!」

チカが私の方に指を指した。私は慌てて自己紹介をした。

「はっ…はじめまして!森元莢っていいます。」

「アハハ。そんなに緊張しなくていいよ。俺は河本大よろしくね!」

なんか…いい人そぅ。チカが言ったとおりだ。

「で〜俺に何の用?」

チカはここに来た理由を思い出した。

「大って数学得意でしょ?」

「嫌いじゃないけど…何で?」

チカは、さっきの授業中のことを大君に話した。

「アハハ。莢ちゃん面白いわ。」

大君は爆笑した。そんなに笑わなくても…。

「ちょっと!そんなに笑ったら莢がかわいそうじゃん。」

いやいや。あなたも笑ってましたけど…。声には出さず心の中で言った。

「ごめんね。莢ちゃん」

「いいえ。大丈夫です。」

本当は軽く気付いたけど…まぁいっか。