「例え、どんなに強い高校でも、絶対勝つって限らないだろ?だから、どんなに弱くても練習すれば強くなれるし、中学最後の試合で大と約束したんだよ…。行く高校でバドミントンが弱くても、俺ら二人で強くしようなって!」

私は、今日初めて遥斗君がこの高校に来た理由を知った。

遥斗君達はしっかり夢を持ってるんだなぁ。
その夢が私にとって、とても羨ましかった…。

私も、部活に入ってたら夢をちゃんと持てたのかなぁ。

「凄いね…。夢があるだけで立派だよ」

少し寂しかった。自分だけ夢を持っていないことが。

「森元の夢は?」

首を傾げ聞いてきた。

「私の夢は…ないんだ。中学の時は部活に入ってなくて、ただ一日一日を過ごしてただけ…。遥斗君達の夢聞いてたら羨ましくなっちゃった。」

私の話しを聞いた遥斗君は何か閃いたように手を叩いた。