湊先輩 声に出したのはいつぶりだろう。 いつまで経っても動かない金髪をじっと眺める。 「りり花、」 テンションの低い声で話しかけられて後ろを向く。 「あ、あのね。 先輩ね、彼女がいたらしい。えへへ、振られちゃった」 こういう時なんて言えばいいんだろう。