「危険なんてさ、そんなのイヅナちゃんはちゃんとわかってるでしょ。イヅナちゃんが何の覚悟もなしにこんなことを言う人だって、みんなは思ってるわけ?」

エイモンの言葉に全員が口を閉ざす。エイモンはゆっくりとイヅナを見つめた。

「僕は、イヅナちゃんが言ったのなら彼女に任せたいって思ってるよ。イヅナちゃんを信じているから」

「話し合い、終わったみたいだね」

俯いたツヤたちを見て、風音が言う。イヅナは「お待たせしました!」と笑い、ムカエルたちの方へと歩いた。



準備をし、イヅナと風音はムカエルとエマたちと共にシェルターを出る。その間、ギルベルトたちはこれでもかと心配しており、風音は苦笑していた。

「イヅナ、めちゃくちゃ心配されてるな」

「私が弱いからだと思うわ。恥ずかしい話だけど」

イヅナが言うと、「違うと思うな」と風音は返す。

「イヅナがみんなを大切にしているから、みんなもイヅナを大切に想うんだよ」

「そうなのかしら……」