それでもこの冷えた手が~世界はゴミ屑、キミは星屑~


今日のぶんの授業が終わり、残すところ学校に来るのはあと一回になった。



生徒が帰る中、わたしもスクバを持って教室を出ようとした時ーー、
突然、ブレザーのポケットから着信音が鳴るスマホ。



ガヤガヤとする人混みのおかげで、特にそれを誰も気にしていない様子に
ホッとする。



だって、画面に表示されている名前は、那緒だったから。



わたしは、廊下から空き教室に入って、メールの内容を確認する。



【今日、出萌に話したいことあるから、蒼葉公園に7時に来てくんね?】