8月10日

秋場孝行様
お疲れ様です。おかえりなさい、かな?
と言っても、これを書いているのはあなたに会って、帰ってきてすぐです。
おいしいお茶とケーキをご馳走さまでした。
夢のような、楽しい時間でした。
先生って、夏休みもずっと仕事なのね。数学の研修って、聞いただけで私は逃げたくなるけど。

実際に会うのは3月以来?久しぶり、という程ではないはずなのに、遠くに感じました。
それは私にとって、悪い意味ではなくて「先生」と「生徒」からやっと自由になれたような気がしたからです。
こんなこと言うとまた困らせちゃうかな。
でも、いいの。私はもう決めたの。
いい子のフリはしないし、隠さない。
返事が来てるうちは、私のバカみたいな気持ちに付き合ってくれてると解釈しておくことにします。

もう、先生とは呼ばないことにしました。
急募、呼び方。
秋場さん?孝行さん?
あまりしっくりきてません。

携帯に連絡するのは、タイミングがわからないのでやっぱり手紙にしました。

志摩野英里