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「り、琳くんってさ、陽くんと仲良いんだね!」

「!?い、いや.......そんなことないと思うけど」


突然、クラスの女子にそう聞かれて思わず固まった。

あいつと私が?いやいや、そんなわけ。むしろこっちは嫌いだって言うのに。

「なんで?」と問い返すと「なんでもないよ、ありがとう!」と言って何故か嬉しそうに友達の元へ戻っていった。


.......見えるのかな、仲良さそうに。


「(いやでも、さすがにそうは.......)」


___ガラッ


「.......な、」

「.......琳ちゃん。」


ガララ....ドン!と勢いよく響いたドアの音に、またクラス全員が一斉に静まり返る。

平然とそこに立っていた柚槻が、いつものあの真顔のまま小さく私の名前を呼んだ。


.......なんか、なんだろう。すっごい嫌な予感がする。





「デート行こ。」

「.......は?」





これはちょっと.......よくない、と思う。