師走に入り、期末考査が過ぎ、終業式の日。生徒会から我が校の新マスコットキャラクタ-が発表された。
(完成したんだ・・・。)
配られた案内をワクワクしながら見た私は
(うん?)
一瞬、固まった。
「これ、なんなの?」
「うさぎ・・・みたいだよ。」
周囲の反応も微妙。確かにウチの校名をもじって「○○うさぎ」って名前が書いてあるからうさぎなんだろうな・・・。
「うさぎ?なんかネコみたいじゃない?」
「私はキツネに見えた。」
「これ、ヤバくない?」
と言われ放題になって来て
「ねぇ紗月、これはないよねぇ。センスなさすぎだよね。」
と話し掛けられたところで
「そんなことないよ!」
思わず大声を出してしまった。
「紗月?」
「かわいいじゃん、かわいい紛れもないうさちゃんじゃない!」
急に興奮しだした私に周囲はキョトン。その反応にますますヒートアップしてしまった私は
「私、この子バッグに付けて歩きたいよ。」
と言ったところで
「わかった、わかった。」
と美奈が割って入って来た。
「紗月はこの子、気に入ったんだよね。それはそれでいいじゃない。ね?」
私をそう言ってなだめながら、なにか意味深な表情を向けてくる美奈。
「う、うん・・・。」
それを見て、私もトーンダウンして、この場は収まった。
年が明けて、1月末に、Japan Cupに次ぐチアリ-デイング部の大きな大会である全日本高校選手権があった。例年2日間で行われるこの大会が1日に短縮されたのは、感染症の第3波と言われる再流行に見舞われたから。
またまた緊急事態宣言が発出される中、大会が開催されただけでもありがたかったのだが、新チ-ムになっての最初の公式戦は、Japan cupから一転、成績は振るわなかった。正直、準備不足だった。
そしてマラソン大会、合唱コンク-ルそして校外授業も全て中止。こうして、私たちの2年生時の学校行事の履歴は、ほぼ真っ白のままに終わった。
(完成したんだ・・・。)
配られた案内をワクワクしながら見た私は
(うん?)
一瞬、固まった。
「これ、なんなの?」
「うさぎ・・・みたいだよ。」
周囲の反応も微妙。確かにウチの校名をもじって「○○うさぎ」って名前が書いてあるからうさぎなんだろうな・・・。
「うさぎ?なんかネコみたいじゃない?」
「私はキツネに見えた。」
「これ、ヤバくない?」
と言われ放題になって来て
「ねぇ紗月、これはないよねぇ。センスなさすぎだよね。」
と話し掛けられたところで
「そんなことないよ!」
思わず大声を出してしまった。
「紗月?」
「かわいいじゃん、かわいい紛れもないうさちゃんじゃない!」
急に興奮しだした私に周囲はキョトン。その反応にますますヒートアップしてしまった私は
「私、この子バッグに付けて歩きたいよ。」
と言ったところで
「わかった、わかった。」
と美奈が割って入って来た。
「紗月はこの子、気に入ったんだよね。それはそれでいいじゃない。ね?」
私をそう言ってなだめながら、なにか意味深な表情を向けてくる美奈。
「う、うん・・・。」
それを見て、私もトーンダウンして、この場は収まった。
年が明けて、1月末に、Japan Cupに次ぐチアリ-デイング部の大きな大会である全日本高校選手権があった。例年2日間で行われるこの大会が1日に短縮されたのは、感染症の第3波と言われる再流行に見舞われたから。
またまた緊急事態宣言が発出される中、大会が開催されただけでもありがたかったのだが、新チ-ムになっての最初の公式戦は、Japan cupから一転、成績は振るわなかった。正直、準備不足だった。
そしてマラソン大会、合唱コンク-ルそして校外授業も全て中止。こうして、私たちの2年生時の学校行事の履歴は、ほぼ真っ白のままに終わった。