× × ×



数日後、部室で読書を嗜んでいると



「こっ、コンニチハー」



この間出て行った時とは反対に控えめな音を立てて部室に入ってくる部長の姿がそこにはあった。



「あっ、首洗って待ってろ部長じゃないですか」



俺は先日の発言を思い出させてみる。




「―― うっ、」



ギクリと彼女の眉と口があからさまに下がった。




「それでできたんですか?作品は。部長?」




「―― た」



「えっ?すいません。なんて」




「―― けど―― ちょっと―― 」



蚊の鳴くような声で部長がなにか言っているが、全然聞き取れない。