「―― すっ、好き!なので!俺と一戸建ての新居で犬を飼いながら余生を過ごして下さい!」





「…… んっ?」



聞こえてきた答えに思わず顔を上げる。



なんか、思った答えと違うんですが。




「…… そこは好きです。付き合って下さいでは?」



私は突っ込みどころの多さについつい真面目にそんな発言をしてしまう。



「あっ、…… すいません。―― やっ、やっぱりまだその」



「もっ、もっと練習してきます!」



「はいっ!?ちょっ、ちょっと待っ」



そうして彼は走って教室を出ていってしまった。